SHINING DAYS
「・・・ず、ずっと好きでした! よかったら付き合ってください!」
窓から見える紅くなり始めた空に、誰も居ない教室。
告白のシチュエージョンにはピッタリの場所だと言えるだろう。
「ごめん・・・君とは付き合えない・・・」
「・・ぁ・・ごめんなさい・・・」
そう謝って、教室の後ろのドアから逃げるようにして女子生徒が出て行くのをアスラン・ザラはため息をつきながら見送った。
だいたい、なんでこうも毎日のように告白されなければいけないのか。
マンモス校だといっても、数には限りがあるような気がする。
それに、キラやイザークたちだっているのに。
「女の子を泣かせちゃいけないって、幼稚園で習わなかったの?」
手短なところにあった机に座ろうと、椅子を引くと前のドアによりかかり腕を組んでいる影が一つ。
「俺だって泣かせたいワケじゃない・・・。それより、君はこんなところで何してるの? 盗み見はあまりいいとは思えないけど。」
「盗み見なんてずいぶんと酷い言い方ですね、ザラ先輩。あたしはジュール先輩にザラ先輩を呼んでくるように言われただけです。
怒ってましたよ?『試合が控えているのに、練習を抜け出すとは!!』ってね。」
練習かぁ・・・そう思うとまたため息が出てきた。
陰気な気分になって、アスランは机に顔を伏せた。
「早くしてください・・・じゃないとあたしが怒られるんですから・・・」
コツ、コツとバスケ用のシューズの音が近づいてきた。
はアスランの目の前で止まると、前の机の椅子に腰掛ける。
思惑どうりだ!
アスランは胸の中でガッツポーズをした。
「せんぱ・・・・んんぅ!!」
アスランはがこちらを向いたのを感じると、いっきに顔を上げ不意打ちで動けないにキスをする。
しかも、舌まで入れてくるものがからにとってはひとたまりも無い。
「どうだった?たまにはこんなのもいいでしょ??」
長い長いキスを終えると、アスランは紳士面で夕日にも負けないほど真っ赤な顔をしたに問いかけた。
「先輩・・・計画犯ですか? というか学校ではやめてください!!!」
「・・残念だなぁ・・・学校ってなんだかスリルがあって、欲情しやすいのに・・・」
あんぐりと口を開けたの胸を指してこんなとことか・・などとしみじみとアスランは言った。
「体育着って、透けるからね。」
*
「ねぇ、まだ怒ってる? ゴメンね、・・」
体育館へと続く廊下を無言で歩くを前にアスランは子犬のように誤りながらついて行く。
「だいたい、が悪いんだよ。」
ボッソっとアスランの口から零れた言葉に、はピクッと反応するとくるりと方向を転換してしまった!
と言う顔をしているアスランの方へズンズンと近づいていった。
「誰が、いつ、どこで、何をしたって?」
「・・・・だから、はいつも他の男にでもかまうじゃないか!」
「しょがないでしょ? 男の方がくっついて来るんだから!
でも・・・って言うことは、あたしたちって付き合ってるように見えないってこと?」
「・・・・」
思わず顔を見合わせてしまうが、間に流れるのは冷たい沈黙のみ。
しかし、次の瞬間、アスランの顔には黒めいた笑みが浮かんでいた・・・
「!」
「・・!?」
突然名前を呼ばれ、腕を引っ張られたはそのまま倒れるようにアスランの胸に飛び込む。
そして、しめた! とばかりに微笑んだアスランの手によってしっかりと抱きしめられている状況になってしまった。
しかも、此処は廊下。
すぐ前方には昇降口があり、人がたくさんいるはず。
翌日、晴れて公認カップルになった二人だが、学校中から質問攻めにあっているの姿が目撃されていた。
051203
突発的に思いついたネタ。なにが書きたかったのか・・?
補足説明として、アスラン・ヒロイン・イザークはバスケ部。
アスラン・イザークは3年。
ヒロインは2年みたいな。