時間とともに、僕等の「絆」は深まって、


その度にお互いを知っていく









four seasons -夕暮れの道-









「アスラン、どこ〜?」




夕暮れ色に染まった中、中庭を歩きながらは叫んだ。

用事があるから、と先に帰ってもらおうとしたが待っていると言ったアスランがどこにもいない。






「アスラーン・・・」







心当たりのある場所を全ては探したが、結局アスランは見つからなかった。

先に帰ったのだろうと思い、仕方がなくは足を校舎の方へ向ける。

随分と遅くなってしまったし、アスランに迷惑をかけたくなかった。

ゆっくりと茜色の道を歩き出す。

が、の視線は進行方向の斜め右にある木の下の人物に釘付けとなった。





濃紺の髪に、手に持っている難しそうな本。

そして今は閉じられているが、綺麗な翡翠の目。



まぎれもなくの探し求めていた人、アスランだった。




















「寝顔なんて始めて見た・・・」


はアスランの隣に座ると、しげしげとアスランを眺める。

寝ていても、その綺麗な顔立ちには代わりが無い。


「やっぱり、綺麗な顔だな・・・」



なんだか、とても暖かい気持ちになった。











「・・・・んっ・・・」


「あっ、おはようアスラン」


「・・・お・・はよ、って!?」








気持ちよく目覚めた瞬間、目の前にはの顔。

何がどうなっているのか、アスランは状況がつかめない。

だが、そんなアスランの姿を見てはまた微笑む。








「どこに行ったのかと思ったら、こんなところで寝ているんだもんね、アスラン」


「ご、ごめん・・・」


「いいよ、別に。それにアスランの寝顔見れたしね。」









以外な事がわかったよ、とは嬉しそうに笑った。

それにつられて、アスランの頬も思わず緩む。






「帰ろうか、?」


「うん。でもアスランのせいで遅くなったから何か驕りね。」


「・・・しょうがないな。」





秋の真っ赤な夕日に照らされながら、
手をつないだ2人分の影が、どこまでものびていた。











060209